子どもが巣立ったあと、いわゆる「空の巣症候群」から抜け出すために、
この1年ほど、自分にできることを考えてきました。
そのひとつが、地域のボランティア活動です。
昨年の秋から、図書館や幼稚園、小学校などで、子どもたちに物語を語る会に参加しています。
語りの会に参加したきっかけは、もともと音読することが好きだったからです。
新聞の記事を声に出して読むことをひとりで楽しんでいたり、
子どもが小さい頃には、絵本の読み聞かせをする時間も好きでした。
そんな自分にできることはないかと考えたとき、この活動に出会いました。
といっても、今の私はまだ裏方。
これから少しずつ、物語を覚えていく段階です。でも、毎回の参加がとても楽しくて。
20年以上続いている会ということもあり、皆さんの語りはまるでプロのようで、本の知識も深く、いつも刺激を受けています。
そんな中、会のスキルアップの一環として「内輪のお話会」がありました。
そこで今回、初めてひとつの語りを披露することに。
勧めていただいたのは、約4分ほどの小さなお話。
子ガモがいろいろな動物の声に憧れて真似をするけれど、うまくいかない。そんなとき、お母さんカモの声を聞いて、それが世界で一番きれいな声だと気づく――そんな可愛らしい物語です。
スマホに自分の声を録音しながら、何度も練習しました。
気持ちを込めて語ること。
声の強弱や間の取り方。
自分なりに、丁寧に準備をしたつもりでした。
でも、本番は散々でした。
観客は、会の先輩方ばかり。皆さん、温かい眼差しで、相槌を打ちながら聞いてくださったのに、
終わったあとに残ったのは、「まだ物語が自分の中に入っていない」という実感でした。
ただ覚えているだけで、語れてはいなかった。
反省会では、
「あなたの雰囲気とこの物語は合っているから、しっかり読み込めば、きっと良くなるよ」
「今年中に、子どもたちの前で披露できるようにしようね」
そんな言葉をかけていただきました。
うまくできなかった悔しさはあるけれど、同時に、あたたかさにも触れた時間でした。
安心して聞いてもらえる語りができるように、もう少し、この物語と向き合ってみようと思います。


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